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Vol.7 インフルエンザについて

あすかコラム(2014年1月号)

つくしこんにちは、菊池です。
2ヶ月ぶりの更新となります。年が明けて早1ヶ月… 皆様いかがお過ごしでしょうか。
菊池は今年もコラムの更新を頑張ってまいりますので、ご愛読いただければ幸いです。

ゆきだるま寒い日が続いていますが、風邪など引かれてはいないでしょうか。
九州・関西ではすでにインフルエンザが流行しています。関東でももうまもなくピークに…
普通の風邪とは違うインフルエンザ。かかりたくはないですよね。
そこで今回はインフルエンザの特徴・種類や予防法についてご案内致します!


【インフルエンザとは】

インフルエンザ インフルエンザとは、環境中に存在する「インフルエンザウイルス」に感染することで起こる病気(感染症#1)の一つです。主にくしゃみや咳でウイルスを体内に吸入し感染する『飛沫感染』で引き起こされ、38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現れます。また、合わせてのどの痛み、鼻水、咳といった症状も見られます。
 風邪とインフルエンザは、感染源であるウイルスの違いや、インフルエンザのほうが重症化しやすいという点から区別されています。
 インフルエンザは流行性があり、流行が始まると年齢・性別を問わず短期間に多くの人に感染します。小さなお子様やご高齢の方は、合併症を招く恐れもあるため、特に注意が必要です。

#1 感染症とは、環境(大気、水、土壌、動物等)中に存在する病原性の微生物が、人の体内に侵入することで引き起こす疾患のこと。病原微生物には、アニサキスやマラリア原虫などの原虫や、カンジダなどのカビ、ノロウイルス、インフルエンザウイルスなどのウイルス、その他マイコプラズマなどがある。
 我々は、気づかないうちに様々な感染症にかかっている。ほとんどが軽度なものだが、まれに重篤な症状を起こす場合があり、中には命に危険を及ぼすこともある。

【インフルエンザの種類と特徴】

国内で流行しているインフルエンザウイルスは、大きく分けてA型、B型、C型の3つに分類されます。このうち、大きな流行の原因になるのはA型、B型です。

特徴 流行性
A型 感染力が強い、症状が重い傾向にある 世界的大流行となることが多い
B型 A型と比べ、症状は軽いと言われるが、重症化することもある  小規模の流行
C型 A型、B型に比べ重症化することは少ない鼻かぜのような症状  流行することはない

型にはさらに亜型があり多岐にわたります。
例)人⇔人間で感染するもの、動物間で感染するもの、動物から人へ感染するもの。

【インフルエンザの予防法】

①流行前のワクチン接種
tyusyaインフルエンザワクチンは、A型、B型に効果があるワクチンです。思い違いしやすいのは、「接種すれば絶対にかからない」というわけではなく、ある程度の発症(#2)を阻止する効果があり、またもし発症しても重症化を阻止する効果があるということです。ワクチンの効果が期待できるのは、接種した2週間後から5ヵ月程度までと考えられているため、毎年流行する12月中旬までに接種をすることが望ましいでしょう。
②咳エチケットを守る咳
・咳やくしゃみを他人に向けて発しないこと
・咳やくしゃみが出るときはできるだけマスクをすること
・手で咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗うこと
③手洗い・うがいの徹底
インフルエンザウイルスは、アルコール消毒でも効果が高く、手洗いが難しい場合はアルコール製剤による指手衛生も活用できます。
手洗い  正しい「うがい」のしかた
④適度な湿度の保持睡眠
空気が乾燥すると気道粘膜の防御機能が低下するため、インフルエンザにかかりやすくなります。湿度を50%~60%に保つと効果的です。
⑤十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
⑥人ごみへの外出を避ける

#2 インフルエンザウイルスは、体内に入ったのち細胞に侵入し増殖します。これを「感染」といい、数日間の潜伏期間を経て発熱などのインフルエンザの症状が起こった状態を「発症」という。

【インフルエンザの治療について】

★具合が悪いと感じたら、なるべく早く医療機関を受診して下さい。

その他以下の点を心掛けてください。

  • 安静にして睡眠を十分にとること
  • 水分を十分に補給すること(水、お茶、スープなど)
  • 咳やくしゃみ等の症状がある場合はマスクを着用すること(できれば不織布製マスクがよい)
  • 学校や職場を含め、無理な外出は控えること

【薬を服用する治療】

 抗インフルエンザ薬を発症から48時間以内に服用開始すると、ウイルスの増殖をおさえ、発熱期間が通常1~2日間短縮されます。しかし、服用が遅れた場合は十分な効果が期待できないため、用法・用量・服用日数を守ることが大切です。
 また、インフルエンザには使用しないほうがよい解熱剤があるため、自己判断で服用せず、必ず医師に相談して下さい。抗インフルエンザウイルス薬には以下の種類があります。

抗インフルエンザウイルス薬 商品名 お薬の種類
オセルタミビルリン酸塩 タミフル 飲み薬(カプセル・ドライシロップ)
ザナミビル水和物 リレンザ 吸入薬
アマンタジン塩酸塩 シンメトレル等 飲み薬(錠剤)
ペラミビル水和物 ラピアクタ 病院での点滴治療
ラニナミビルオクタン酸エステル水和物 イナビル 吸入薬
漢方薬:麻黄湯 麻黄湯 エキス顆粒
  • インフルエンザこれらの薬は、医師の処方がないと購入することはできません。
    インフルエンザの症状が出始めてからの時間、病状によって効果も異なるため、必ず医師の診察を受けましょう。
  • インフルエンザウイルスは、解熱後も排出され、一般的に発症後3~7日間は排出すると言われています。そのため、薬を飲んで熱が下がった、状態がよくなったからといってすぐに出歩かないようにもしましょう。