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お薬研究所 : 2011年9月号 [2011.9.28up]

お薬研究所では「薬局でのこんな相談」や「病気の話」など、皆さまの健康に役立つ情報を掲載しております。
  » こんな相談「薬を水なし・寝ながら服用」
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こんな相談「薬の服用方法」

薬を水なし・寝ながら服用

薬は、できればコップ一杯位、少なくてもコップ半分の水またはぬるま湯で飲んで下さい

手持ちに水がないからそのまま薬を唾液だけで飲んでしまえ!
布団に入って飲み忘れに気付いた。今から起きて飲むのは面倒だな。横になったままでも水は飲めるから、そのまま薬を飲んでしまえ!
こんな飲み方をすることもあるのですが大丈夫ですか?
気持ちは分かりますが、やはりこれらの飲み方には感心できません。
少量の水や水なしでの服用の場合、薬は喉や食道にとどまる事や、誤って気管に入る危険もあります。喉や食道にひっかかったものが溶けて、食道炎や潰などの原因となることがあります。特にカプセルはくっつきやすいので、注意が必要です。できればコップ一杯位、少なくてもコップ半分の水またはぬるま湯で飲んで下さい。薬を飲むときに水で飲むのは、薬を飲みやすくするためと、薬を吸収しやすくするためにも必要です。
立った姿勢での服用であれば、9割の人は、15mLというわずかな水で薬を飲んでも10秒で食道を通過するとも言われます。しかし、寝ながら飲んだ場合は、立って飲んだときよりも効果開始が30分も遅れたという報告もあります。薬の服用は体を起して、少なくともコップ半分以上の水で飲む事をお勧めします。寝ながら飲むのも薬がひっかかりやすいので、寝たきりの患者さんに薬を飲ませる際には、体を起こして飲ませるようにしてあげて下さい。
近年、口腔内崩壊錠という唾液で溶け、お水なしで服用できる錠剤も増えてきております。薬を飲む際に、お水を用意するのが難しい人などは相談してみるのも良いかもしれません。

薬を飲むのに良い飲み物を考えてみましょう。
ぬるま湯は胃の温度を下げないので、胃の活動が妨害されず分解・吸収が速くなります。胃の調子の悪い人は、水よりもぬるま湯で飲むのがよいでしょう。
良くないとされている飲み物には、お茶(タンニン酸)、お酒(アルコール)、ジュース(酸)、牛乳(カルシウム)などがあります。薬にもよりますが、基本は避けると安心です。

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