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お薬研究所 : 2011年4月号 [2011.4.5up]

お薬研究所では「薬局でのこんな相談」や「病気の話」など、皆さまの健康に役立つ情報を掲載しております。
  » 逆流性食道炎
     ├ 1. どんな病気?
     ├ 2. 症状
     ├ 3. 原因
     ├ 4. こんなヒトがなりやすい
     ├ 5. 診断
     ├ 6. 治療
     └ 7. 治療中及び治療後に必要なこと
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病気の話「逆流性食道炎」

どんな病気?

胃酸や胃内容物が食道に逆流して、口腔内(ノド)から胃にかけて何らかの症状がでる病気です。
最近は食生活の欧米化に伴い日本でも多くなっています。

症状

  • 胸やけ 胸やけ(チリチリした感じ)
  • のどの違和感(イガイガする、つまり感)
  • げっぷ
  • 苦い水(胃酸が逆流することで苦み、すっぱく感じる)
  • お腹の張り

原因

通常では胃の入り口(噴門)は閉じていますが、食生活・生活習慣・加齢などによって胃酸・胃内容物が食道へ逆流することにより、食道が炎症することなどで起こります。
健常者では胃の入り口は食道の括約筋と横隔膜の適度な圧力でしっかりしまっているため、胃酸や胃の内容物が食道へ逆流しないようになっています。
健常者でも1日数回逆流することもありますが、短時間であったり少量であることから、症状が出ることは特にありません。お腹を圧迫した時に胃液が上がって苦く感じたことありませんか?
この括約筋の働きや横隔膜の圧力が弱くなったりすることで、食道と胃の蓋が緩み、胃酸などが逆流し、強い酸性の胃酸によって食道が、いわば火傷をしてしまうのと同じように、荒れてしまうわけです。
また、一部の薬剤には食道の括約筋を緩めてしまうものがあります。

こんなヒトがなりやすい

  • 暴飲暴食をする方 太っている方 高齢者など、特に腰の曲がった方脂っぽいものをよく食べる方
  • 暴飲暴食をする方
  • 太っている方
  • ストレスの多い方
  • 刺激物を多くとる方
  • 高齢者など、特に腰の曲がった方
    高齢の方は、胃・食道の蠕動運動の低下や、腰の曲がった方は、胃を圧迫することで胃酸などの逆流が起こりやすくなります。

診断

逆流性食道炎の診断はまずは問診と内視鏡検査が基本です。本人にとっては些細な症状でも、きちんと先生に伝えることが大切です。
内視鏡検査では炎症の有無や度合いの確認、場合によってはそれ以外の原因を見つけることが出来ます。
最近では鼻からケーブルを入れられるくらい細いものもありますので、先生に確認してみましょう。

治療

»薬物療法
基本は胃酸が逆流していることから、この胃酸を抑えることで多くの症状が軽減するといわれています。
胃酸は胃にものが入った刺激や、ヒスタミンなどが刺激して分泌されます。
ここでの治療にはヒスタミンがスイッチを押さないようにするH2ブロッカーや、胃酸の蛇口を止める、プロトンポンプ阻害薬の2つの系統があります。これらは症状に合せて薬剤が使用されます。
また、これらの薬剤の補助や症状の緩和の為に、食道の蠕動運動を改善する薬や、粘膜を保護する薬剤が使用されることもあります。
薬剤の服用で数日から2週間くらいで症状が落ち着くことが多いようです。
しかし、食道の炎症が治ったわけではないため、自己判断で服用の中止はしないようにしましょう。
また、逆流性食道炎は再発することが多くみられます。これは食生活や生活習慣などが原因となることが多いことから、薬の治療と合わせて、これらの改善もとても大切な要素となります。
»外科的治療
薬剤の治療で改善が見られない、またヘルニアなどの原因によっては内視鏡や腹腔鏡による手術などが適用となることもあります。ともに3日から1週間程度の入院を必要とするようですが、専門医の診断が必要となります。

治療中及び治療後に必要なこと

逆流性食道炎は生活習慣や食生活などが起因することが多いことから、再発も非常に多い疾患と言われています。

»食生活の改善
脂っこい物や甘いもの・刺激物などは胃酸の分泌を亢進させることから出来るだけ控えるようにしましょう。
また、食後すぐに横にならない、早食い食べ過ぎにも注意しましょう。
»生活習慣の改善
お腹に圧がかかると胃酸が逆流しやすくなるため、背筋を伸ばしましょう。ベルトや下着で締め付けたり、重いものなど持ち上げることも出来るだけ避けることが望ましいです。
お酒やたばこも控えるようにしましょう。
寝るときは頭にかけて高くすることで胃酸の逆流がしにくくなります。
(寝ているときは胃に食べ物は入っていませんが胃酸が分泌されています)
最近では治療に使用した薬剤を再発予防として継続することもあります。
また、同じ症状だからまたすぐ良くなるなど考えず悪化させないためにも、症状があればその強弱に関係なく先生に診てもらうようにしましょう。
特に今回あげた症状は逆流性食道炎だけのものではありません。食道は心臓のそばを通っていたり、その両脇には動脈が通っています。他の疾患を見逃さないためにも、専門の先生に診てもらうようにしましょう。