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お薬研究所 : 2010年8月号-#2 [2010.08.18up]

お薬研究所では「薬局でのこんな相談」や「病気の話」など、皆さまの健康に役立つ情報を掲載しております。
  » 日焼け後に良い食品
     ├ 1. 日焼けのメカニズム
     ├ 2. 日焼けに良い食品は?
     ├ 3. 日焼けしてしまったら・・・
     └ 4. SPFって何?
  » お薬研究所:2010年8月号-#1 病気の話「熱中症」
  » お薬研究所:2010年7月号

サプリメント「日焼け後に良い食品」

太陽の光は、その波長の長いものから”赤外線” “可視光線” ”紫外線“の3つがあります。その中で皮膚に作用するのが、赤外線と紫外線。赤外線は、温熱作用で体を温め血行を良くする事から、整形外科などで治療にも使用されています。一方、紫外線は波長の長いものからUVA、UVB、UVCの3つがあり、オゾン層の破壊により以前は達することのなかったUVCが地球上にも到達していることが問題となっています。
紫外線量は、3月頃から急激に多くなり、6月にピークに達し8月頃まで降り注ぎ、9月に入ると徐々に減少します。また、午前10時頃から午後3時頃までは照射量も多く注意が必要です。さらに、曇った日でも紫外線量がそれほど少なくならず、暑い雲を通しても20%くらいしかカットされないと言われています。“曇っているから大丈夫”は危険です。

1. 日焼けのメカニズム

日焼けのメカニズム皮膚は、表面から“表皮”“真皮”“皮下組織”の3層からできています。最上層の表皮は、左の図のように角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4層構造で紫外線や有害物質から体を守っています。
表皮細胞は、基底層で生まれ有棘層⇒顆粒層⇒角質層の順に押し上げられ角質層から“アカ”としてはがれ落ちます。このサイクルを28日周期で繰り返しており、これをターンオーバーと言います。皮膚は、紫外線を浴びると先ず角質層で反射し侵入を防ぎます。
シミの正体しかし、防ぎきれなかった紫外線がさらに内部に侵入すると基底層に点在するメラノサイトから“メラニン”が産生され侵入した紫外線を吸収するのです。メラノサイトが活発に働くことで増産されたメラニンが、実は真皮への紫外線の侵入を防いでいるわけです。
真皮は、膠原線維(コラーゲン)と弾力線維(エラスチン)が網目構造を作っておりその間をヒアルロン酸が満たしています、この構造こそが、肌の弾力と潤いを保っているのです。
しかし、紫外線の侵入によりこの網目構造は破壊されるとともに細胞膜は過酸化脂質を産生します、過酸化脂質は細胞膜を破壊するため肌は硬く脆くなってしまうのです。
肌を守るためにできたメラニンは、通常はターンオーバーにより角質層より剥がれ落ちたり、途中で分解されて血管より排泄されますが、ターンオーバーの周期が老化により長くなるといつまでも皮膚に残ることになり、さらなる紫外線を浴びて色濃くなります。これが、シミの正体。

2. 日焼けに良い食品は?

日焼けによる肌のダメージを回復させるためには、新陳代謝を活発にするビタミンA、C、Eを多く含む食品を摂るようにしましょう。

ビタミンA
日焼けに良い食品皮膚や粘膜を丈夫にする働きを持っています。また、βカロチンは体内でビタミンAに変換されることからプロビタミンと呼ばれています。
うなぎ・卵黄・レバー・緑黄色野菜(ニンジン・ホウレンソウ・ブロッコリーなど)
ビタミンC
強い抗酸化作用や抗ストレス作用を持っています。過酸化脂質による細胞の破壊を防ぐことで、肌の老化を抑えます。
主な含有食品としては・・・かんきつ類・小松菜・モロヘイヤ・ブロッコリーなど・緑茶
ビタミンE
血行促進や血管壁を丈夫にします。
主な含有食品・・・かぼちゃ・アーモンド・アボカド・豆類
カルテノイド類
強力な抗酸化作用を持っており、活性酸素の発生を防ぎます。
主な食品として・・・トマト(リコピン)やブルーベリー(アントシアニン)・βカロチン含有野菜
システイン
肝臓で作られる必須アミノ酸。角質層の成分ケラチンの原料となるアミノ酸で、ターンオーバーを促進しメラニンの排泄を促します。抗酸化物質で、有害な活性酸素を不活性化させる働きも持っています。
それぞれの栄養素は、単独で摂るのではなく同時に摂ることで効果がアップします。システインに各種ビタミンが配合されている製剤なども販売されているようです。食事で不足する栄養素はサプリメントで補うことも大切です。
日焼けに最適、焼きトマト
リコピンとビタミンCを豊富に含む熟したトマトは、日焼け後の肌にとって強力な味方です。作り方は簡単、トマトをオーブンで焼き冷蔵庫で冷やします。食べる前には、レモンを絞って・・・。冷たく、爽やかな酸味が日焼けの火照った体にぴったりです。

3. 日焼けしてしまったら・・・

日焼けしてしまったら・・・日焼けにより炎症を起こした場合は、患部を冷やします。冷たいタオルや氷でヒリヒリ感がなくなるまで冷やし続けます。患部が冷えたら、低刺激の化粧水でたっぷり水分補給、コットンに含ませて湿布するのが効果的です。潤いを逃がさないように保湿クリームを重ね塗りします。水泡をともなうようなひどい日焼けは火傷と同じ、早目に皮膚科を受診することをお勧めします。

4. SPFって何?

SPFって何?SPF=サン・プロテクション・ファクターの略で、UVBのカット効果を数値で表したものです。SPF=1とは、クリームを塗って15~20分紫外線をブロックできた時の単位として使用されています。したがってSPF10であれば150~200分肌を守ることができることになります。しかし、活動中に汗や皮脂で流れ効果が低下してしまうことも多く、必ずしもSPFの高いものを使用したからといって完全ブロックというわけにはいきません。むしろ、SPFは低くてもまめにぬり直すことが大切です。