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Vol.8 ジェネリック医薬品について

あすかコラム(2014年3月号)

イラストこんにちは、菊池です。
先月はソチオリンピックが開催されましたね!皆さんご覧になっていたでしょうか。
菊池はフィギュアスケートが大好きで、寝不足を覚悟で生で観戦したくらいです!

さて、今月はジェネリック医薬品についてお届けします。
言葉としてはだいぶ一般的になってきましたので、聞いたことがあるという方がほとんどかと思います。しかし、「聞いたことあるけど、実際何なの?」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。正しく知って、利用しましょう!


【ジェネリック医薬品とは】

ジェネリック医薬品とは、後発医薬品のことです。
図のように、医薬品には一般の薬局・薬店で購入できる「一般用医薬品」と、医師から処方される「医療用医薬品」があります。「医療用医薬品」はさらに、新規に開発される『新薬(先発医薬品)』と、新薬の特許が切れた後に他社から製造・販売される『ジェネリック医薬品(後発医薬品)』に分けられます。

ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分を同じ量含み、同じ経路から投与する医薬品です。では、新薬とジェネリック医薬品を比べるとどうなるのか、次項で比較してみます。

【新薬との比較】

①薬の成分・効果・安全性
ジェネリック医薬品は、厚生労働省より、先発医薬品と同じ有効成分を同量含み、効果・安全性も同等で薬あることが認められた薬です。開発にあたって医薬品メーカーでは、先発医薬品と比較した様々な試験を行います。
中には、効能や効果、用法、用量は基本的に変わらず、先発医薬品よりも飲みやすくなるように形や味、大きさ、服用性、使用感の改良、また湿気や光に弱いといった品質面の改善など、新薬の発売後開発・蓄積された新しい技術を用いて工夫を施しているものもあります。
ジェネリック医薬品には、先発医薬品と異なる添加剤を使用している場合がありますが、その場合でも厳しい審査が行われ、効果・安全性が同等であると証明されています。
②価格
ジェネリック医薬品を使用すると先発医薬品を使用するのに比べ、お薬代が安くなります。
<理由1>ジェネリック医薬品は先発医薬品に比べ、研究開発に要する費用が少なくてすむ。
先発医薬品の場合、開発期間は約9~17年、かかる費用は数十億~数百億といわれるのに対し、ジェネリック医薬品の場合は期間約3~5年、費用約1億円で開発できるのです。
<理由2>情報提供等に関する販売管理費が少ない。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品の使用経験により、有効性や安全性に関する評価がある程度確立しているため、少ない費用ですみます。

患者様の負担割合によっては、金額があまり変わらないものもあります。

【ジェネリック医薬品を使用したい場合は】

①かかりつけの医師または薬局薬剤師に「ジェネリック医薬品にできますか?」と聞いてください。

処方箋
処方箋の変更不可欄に「☑」または「×」がなくの保険医署名への記名・押印もない場合は、薬剤師の判断でジェネリック医薬品に変更することが できます。

上記に記載した通り、添加剤が異なることもありますので、アレルギーなどがある場合はお選びいただけないこともあります。

特許が切れた医薬品でなければジェネリック医薬品は存在しませんので、全ての医薬品を変更できるわけではありません。また、ジェネリック医薬品が存在するものでも、薬局に在庫されていない場合もありますので、詳しくは薬剤師にご相談下さい。

特許が切れた医薬品でなければジェネリック医薬品は存在しませんので、全ての医薬品を変更できるわけではありません。また、ジェネリック医薬品が存在するものでも、薬局に在庫されていない場合もありますので、詳しくは薬剤師にご相談下さい。

②「ジェネリック医薬品希望シール」「ジェネリック医薬品希望カード」を利用しましょう。
自治体や健康保健組合が配布している「ジェネリック医薬品希望シール」(資料1)は、保険証や診察券、お薬手帳などに貼ってジェネリック医薬品を希望することができます。また、「ジェネリック医薬品希望カード」(資料2)は、医療機関の受付や医師・薬剤師に提示していただくことでジェネリック医薬品を希望することができます。
ジェネリック医薬品希望シールジェネリック医薬品希望カード
ジェネリック医薬品を効果的に使いましょう進展する高齢化社会において、ジェネリック医薬品の普及は、国民一人ひとりの自己負担を軽減するだけでなく、国の財政・健康保険組合の負担を軽減し、増大する国民医療費の抑制につながります。
ぜひジェネリック医薬品を効果的にご活用下さい。