Vol.2 経口補水液について  < あすかコラムTOP  < ホーム

Vol.2 経口補水液について

あすかコラム(2013年7月号)

こんにちは、菊池です。
蒸し暑い日が続いておりますが、皆さん体調を崩されてはいないでしょうか?うちわ
さて、この時期に心配なのは脱水症ですよね。脱水症は、症状が進むと熱中症を引き起こす可能性があります。(参照 : 病気の話:熱中症
この脱水症を改善してくれる『経口補水液』、ご存知ですか?
今回は経口補水液とは何か、そして正しい飲用方法についてご説明します! 補水

【脱水症とは】

人間の体の約60%は水分でできています。その成分内訳は、水、ナトリウム、イオン、カリウムイオン、カルシウムイオンなどの電解質とブドウ糖、タンパク質、尿酸などの非電解質から構成されています。(=体液といいます)
この体液が不足した状態を「脱水症」といいます。脱水症は主に、下痢・嘔吐・発熱、高齢者の方の体液不足、運動などによる発汗が原因で起こります。

【脱水症の症状】

主に以下の4つの症状が現れますが、 脱水症に満たないまでも、軽度の食欲不振や脱力を感じる「かくれ脱水」も多く見られます。
  • 集中力の低下
  • 足のつり
  • 食欲不振
  • しびれ・脱力

【脱水症の原因】

筆記用具

  • 節電により、室内の温度を快適に保てない。
  • 風通しが悪く、直射日光が当たる場所に長時間いる。
  • こまめに水分補給をしないため、発汗がなく体温調節ができない。
  • 発熱や下痢、嘔吐。
  • もともと体の水分量が多く、さらに代謝が活発な幼児・乳幼児は気づかないうちに脱水症になる可能性が高い。
  • ともと体の水分量が少ないにも関わらず、喉の渇きを感じにくいお年寄りは脱水症になりやすい。
  • 水分をとることをためらってしまうような方(トイレの回数が多いと悩みをもっている方、利尿剤などを服用されている方)

【経口補水液とは】

経口補水液脱水症対策として最近話題になっているのが、「経口補水液」です。
経口補水液とは、一口でいうと、食塩と砂糖を一定の割合で水に溶かしたもので、これを口から飲むことにより、損なわれた水分と電解質を小腸で速やかに吸収し、脱水症状を改善してくれます。

経口補水液は、医療機関・薬局・ドラッグストアで市販されています。液状の物だけでなく、ゼリー状の物もあり、咀嚼・えん下困難な方々にも飲みやすくなっています。

【スポーツ飲料との違いとは】

スポーツ飲料は、スポーツなどでかいた汗により失われた水、ミネラルを補給するためのもので、糖分が多く塩分が少ないため、病気などで失われた水分を補給したい時には適していません。

スポーツ飲料は、糖分により常においしく感じられるよう作られていますが、経口補水液は健康な人にとってはおいしくありません。おいしいと感じた人は、脱水症の可能性があるということですので、回復しない場合は医師の診察を受けるなどの対応に切り替えるようにしましょう。

【経口補水液 飲用の注意】

摂取量は下記を目安に症状に合わせて調節すること。

年齢 一日当たりの目安量
学童~成人(高齢者を含む) 500~1000ml/日
幼児 300~600ml/日
乳児 体重1kg当たり30~50ml/日

 

一気に飲まず、ゆっくり摂取すること。

下痢をしている時に飲用すると、下痢がひどくなるのでは?と懸念される方もいるかと思います。実は、下痢に含まれる水分の多くは大腸からしみ出た水分で、口からとった水分がそのまま出ることは非常に少ないのです。まとめて飲むと腸を刺激して下痢がひどくなることがありますが、回数をわけて服用すれば速やかに水分を吸収することができます。

他の飲料と混ぜて摂取しないこと。

どうしても味が苦手な方は、レモンや柑橘系の物を少量味付けとして使用してもよいでしょう。

医師から以下の制限を指示されている方は、使用できない場合があります。

心臓や腎臓に負担をかけることがありますので、医師からナトリウム(塩分)やカリウムの制限を指示されている方は、使用できない場合がありますので、注意が必要です。

経口補水液は飛鳥薬局の各店舗で販売しております。(一部取り扱いのない店舗もございます)
お買い求めや飲用に関して不安がおありの方は、最寄りの薬局の薬剤師へお気軽にご相談下さい。
飛鳥薬局店舗情報


飛鳥薬局:採用情報